働き者の手 / by Rui Kikuchi

私は子供の頃から右手の中指に大きなこぶができていて、

高校時代と20代、

まだ少女のツルツルの手だった時

特に、

このこぶに気づいて

気持ち悪がれた 人は少なくなかった。

「なんでそんなできたの? 」

と困る質問もされた。

知らんがな、

神様に頼んだわけちゃうし。

 

でもこの気持ち悪いと言われた手を気にしたことは不思議に一度もなかった。

なぜなら、

宮崎駿の映画を見ながら育った私は、

「風の谷のナウシカ」に登場するあのセリフが

私の幼い脳の深いところへ刻まれていたのではないかと思う:

「この手を見て下され。。
あと半年もすれば石と同じになっちまう。
じゃが、わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくれる。

働き者の綺麗な手だと言うてくれましたわい」

 

制作に 手仕事にこだわる理由はこれかもしれない。

ものづくりの技術がえらい進んで来て、

人間の手を使う必要がない時代になってき、

 作品は何度も機械制作と間違われたことがある。

でもね、

人間の手は機械の精密さはあるけど、

機械は人間の手の暖かみがないねんな。

私は腕を磨き続き、手ができることでものづくりをやり続ける。

だって、

この汚い、傷だらけの荒れた手、美しい働き者やから。

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